Thank You From Chef Aki Matsuura 松浦亜季より みなさんへ

私たちの12月は毎年駆け足でやってきます。11月の半ばを過ぎてヌーボーワインが出た後、サンクギビングにはターキーを焼いてクランベリーと合わせてサンドイッチにして。今年の恩赦を受けた七面鳥の名前はなんだった?とお店のスタッフと話をしたり、ターキーのサンドイッチをほおばるお客様の顔をみたりするのが11月の私の楽しみです。それが終わると、どこのお店もシナモンをたっぷり入れたクッキーを焼いてオーナメントを作ったりパンのリースを作ったり、大きなモミの木の予約をしたり。さて、クリスマスのメニューは何を出そうかな−。

こんな年末を迎えるのも9年目、来年麹町カフェは10歳の誕生日を迎えます。去年の今頃は工事に入っていない浅草のSUKE6 DINERの建物の中でキッチンの配置を考えていました。9年間はあっという間でしたが、FACTORYChili Parlor9 とお店は増え、今年の春にはSUKE6 DINERと新しいベーカリー・Manufacureが無事にオープンし、麹町カフェやFACTORYから沢山のお客様が浅草のお店に来てくださいました。

来年10年目を迎えるこの節目に、麹町カフェをオープンした当初に描いていた10年後について改めて思い出してみました。『私たちの今は昔の私が思っていたよりもずっと素敵です。』沢山のお客さまにご来店いただき、沢山の生産者の皆さまに支えていただき、頑張り屋のエピエリのスタッフたちのおかげでここまで来ることが出来ました。

「美味しいもの」とはなんだろう−、その考えの原点は両親の作るごはんから来ています。英会話の先生をしていた母はハロウィーンやサンクスギビング、クリスマスにいつも楽しいイベントを考えてはターキーやケーキを焼いたり。レッスンに来る子供たちに配るお菓子を調達するのは私の担当でした。「白と赤のキャンディケインは絶対入れてね!」12月になると母はいつも言っていました。海が好きだった父は器用に魚や貝をさばいては、料理をしてくれました。高校生の頃は、週末の朝一緒に漁港の朝市に連れて行かれ私はぼーっとしながら父が魚を買うのを見ていました。今、私はお店のために毎朝魚屋さんへ行っています。

美味しくて楽しい食卓を作ってくれていた両親は、今では夏の時期に清里の高原の素敵な畑でエピエリのお店で使う野菜を育ててくれています。ニソワーズサラダにインゲンをたくさん入れたい、フランスのマルシェのようにフレッシュな新豆でスープやサラダを作ってみたい、そんな願いを叶えてくれただけではなく、びっくりするほど大きなズッキーニや色とりどりのトマト、味も色も濃いビーツも沢山送ってくれます。本当にいつも感謝しています。

「美味しくて楽しいお店が作れたらいいな」という私たちの思いはこれからも続いていきます。毎年入る若いスタッフたちにもそれを伝えていきたいと思います。

今年もたくさんのお客様にご来店いただき「本当にありがとうございます。」生産者の皆さんにも感謝しています。沢山の元気な野菜や卵、小麦粉、色々なものを大切に育てたり提供してくれる人がいるから、これからもそれが食べる人に伝わる料理を作って行きたい、そう思います。

来年も私たちのお店に是非いらしてください。笑顔で元気にお迎えします。そして美味しくて楽しい時間を過ごしていただけますように頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します。

 

2015年の感謝の気持ちを込めて  松浦亜季

 

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