最高に贅沢なこと:一緒に食べるということ

 
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当たり前に電気が付くこと、電車が走ること、ごはんを作ることなど、当たり前が一瞬で当たり前ではなくなったあの日から今日で丸4年。

当時、九段下のベーカリーカフェ・FACTORYにいた私は、あの日帰宅難民の方のために店を開放し、トイレを使って頂いたり、あったかいお茶やパンなどを配っていました。

何が起こっているのか、これからどうなるのか、誰にも全くわからない中、お店の外には不安気に黙々と歩き続ける人々が見えました。その数に圧倒されっぱなしでした。

お店には殆ど皆さん1人で入って来られましたが、店内で休憩をしている知らない人達同士で情報交換をされたりしていました。皆さんが囲んでいたテーブルに載っていた小さく切られたパンと紅茶。少しでも、お互いの不安や心配をシェアしあう助けになるといいな、とぼんやり思ったのを覚えています。

同じ物を同じ場所で一緒に食べる。その当たり前のような事こそが、人にとって一番の心の支えになり、どんな贅沢よりも生きる活力となることを改めて感じました。

だからこそ、日常において「旬の食材を好きな調理法で好きな人と食べることができる」ということは、どんなに有難く、本当は最高に贅沢な事であるということを忘れないでいたい、そう思います。

エピエリ とある社員食堂 チーフシェフ・金井春奈

 
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